新しい経営課題とVMware Cloud Foundation
VMware Cloud Foundation の強みを経営課題という別の切り口から考察してみましょう。
現在の企業が直面する重要な経営課題が、デジタルトランスフォーメーション(DX)です。言い換えれば、競争力の確保のためには、デジタルテクノロジーを駆使した課題解決とビジネスの再構築が求められています。そのため、迅速なアプリケーション開発とマーケットへのリリースの必要性が高まっています。その実現には、利便性と俊敏性を備えたITインフラが欠かせません。一方で、レガシーなシステムの運用担当者は高齢化し退職とともに属人化したノウハウは失われます。すると、既存システムの管理にますます人員とコストを割くことが必要になり、DXのためのリソース確保や新規投資が難しくなってしまいます。
パブリッククラウドの活用は、これらのIT課題解決の鍵を握ると言われています。しかし、オンプレミスの資産をすぐにパブリッククラウドに移行するには高いハードルがあります。多くの企業がセキュリティ面での不安を払拭できないでいることに加え、アプリケーションの特性によっては、クラウドが不向きなものや大規模な改修が必要になるものも多く、通常は移行効果の高いアプリケーションからクラウドを利用することになります。結果として、多くの企業はクラウド活用と並行して、引き続きオンプレミスのインフラを利用し続けることになります。すると、クラウドとオンプレミスで二重の運用管理が発生してしまい、コストと工数を圧迫することになります。そうなるとレガシーからの脱却が、かえって新しい取り組みの妨げになりかねません。
こうした実情を踏まえると、新しいビジネス環境に対応するための取り組みは、オンプレミスが残る前提で進めなければなりません。すなわち、オンプレミスの既存環境をモダナイズしながら運用に掛かるコストを削減すること、そして新たなアプリケーション開発やクラウド移行に対応できる余力を生み出すことです。
VMware Cloud Foundation は、まさにこの2つの課題を解決することができるソリューションです。オンプレミスのVMware環境をSDDC化することで、導入や運用を簡素化・自動化しコストの大幅な削減や俊敏性と柔軟性を高めることができます。またVMware Cloud™によって、パブリッククラウドでも同じサービスを利用できるので、オンプレミスの既存資産をクラウドに移行するのも容易になります。オンプレミスとクラウドで同じ仕組みで運用できるので、ワークロードが二重に必要になることもありません。こうして運用管理のコストを下げることでマルチクラウド管理や VMware Tanzu™によるアプリケーションのモダナイズなど、新しい取り組みを行う余力を確保することができます。
JUST IN TIME、JUST IN CASEなサービス提供へ
DXに加えて働き方の変化もIT環境に大きな影響を及ぼしつつあります。人々はこれまで以上に、様々な場所で、様々なデバイスからアプリケーションを利用するようになりました。デジタルアプリケーションを使う頻度がますます増える中で、企業は JUST IN TIME(必要なときに)JUST IN CASE(万一に備えて)で、需要に応じたサービスを展開する必要に迫られています。そのためには、迅速なアプリケーション開発とそれを支えるインフラ提供が欠かせません。しかし、迅速性・拡張性・最新技術を重視するアプリケーション開発と安定性・信頼性・セキュリティなどを重視するインフラ側の価値観には大きな隔たりがあります。VMware Cloud Foundation はインフラにパブリッククラウドの俊敏さと柔軟性をもたらすことで両者の隔たりを埋め、JUST IN TIME、JUST IN CASEの実現に貢献します。さらに VMware Cloud Foundation は、VMware Tanzuによるクラウドネイティブなモダンアプリケーション開発をインフラ面から支える基盤としても重要です。VMware は VMware Cloud Foundation を通してAny Cloudのビジョンを実現し、お客さまのビジネスをIT面からサポートします。