自然災害やシステム障害のニュースなどが取り沙汰されるたびに検討・見直しがなされる災害対策ソリューション。従来より、事業継続計画(BCP)における主な想定リスクとして「自然災害」や「停電」、「IT システム停止」などが挙げられていましたが、昨今では、「サイバー攻撃」や「感染症」もリスクとして考えられるようになり、改めて BCP/BCM の重要性が増加し、ビジネスを取り巻く IT 環境を見直す時期に来ております。
従来の災害対策ソリューションにおける課題
従来の災害対策ソリューションは、本番サイトの他にリカバリサイトとしてデータセンターにインフラ設備を備え、レプリケーション機能を利用して本番サイトのデータをリカバリサイトに常時転送することで、万が一の DR イベント発生時にはサイトを切り替え、サービス継続を実現してきました。その為リカバリサイトには、本番サイトと同等のハードウェア・ソフトウェアを導入し、本番環境と同様に運用・監視する必要があります。実質的に設備投資と運用負担が2倍となるため、コスト的な観点から災害対策ソリューションの実装を見送られたことはないでしょうか? または、災害対策ソリューションの実装に必要となるスキル・ノウハウの育成、人材を確保できない、などという理由から、採用を見送られたことはないでしょうか?
このような課題点を解決するのが、VMware が 2021年1月に東京リージョンでサービス提供を開始した VMware Cloud Disaster Recovery です。
クラウドの利点を最大限に活用した VMware Cloud Disaster Recovery
VMware Cloud Disaster Recovery とは、クラウドを活用した災害対策ソリューションです。物理的なリカバリサイトを保持し続ける必要は無く、リカバリサイトとして VMware Cloud on AWS 上の SDDC 環境を利用します。正常稼働時には、クラウドストレージ上に本番サイトのデータをレプリケーションし、万が一 DR イベントが発生した場合には、VMware Cloud on AWS 上に SDDC 環境を展開し、VM をフェイルオーバーすることができます。
VMware Cloud Disaster Recovery をご利用頂く場合、VMware Cloud on AWS の活用により、物理的なデータセンターの調達から、リカバリサイトで稼働するインフラの構築・運用管理・監視などに係わる費用が全て不要です。必要な時にのみリカバリサイトの SDDC を展開することができるため、大規模な設備投資を回避することができるのが、一番のメリットとなります。
災害対策だけでなくランサムウェア対策まで網羅!
また、VMware Cloud Disaster Recovery を利用するメリットは、災害対策以外にランサムウエア対策としても活用可能な点です。ランサムウエアの典型的な攻撃手法は、認証やパスワードを管理するサーバを乗っ取る行為です。ウイルスのように何らかの経路から侵入して、一定の潜伏期間を経てから時限爆弾のように乗っ取りを始めるパターンが多いと言われています。VMware Cloud Disaster Recovery は仮想マシンのバックアップデータとリカバリポイントを保持しているため、任意のリカバリポイントから VM を復旧することができます。リカバリポイントの保存期間を長く設定しておけば、ランサムウェア攻撃前の時点にリカバリすることが可能となるため、ランサムウェア対策にもご活用頂けるサービスです。
これまで災害対策は「大規模な予算が必要」という認識が一般的でしたが、今回発表した VMware Cloud Disaster Recovery は、従来よりもコストを抑え災害対策ソリューションを実装することができるようになりました。
貴社の事業継続計画検討の際に、オンプレのバックアップ環境からハイブリッドクラウドをフル活用し高度化された災害対策環境へ、VMware Cloud Disaster Recovery がもたらす一歩進んだ環境をご検討してみては如何でしょうか?
VMware Cloud Disaster Recovery について詳しくはこちらの資料をご覧ください。
VMware Cloud Disaster Recovery ご紹介
本資料では、本記事で紹介した VMware Cloud Disaster Recovery について詳しく説明しています。