VMware NSX はVMwareが提唱するVirtual Cloud Networkのビジョンを実現するネットワーク仮想化とセキュリティのプラットフォームです。スイッチやルータ、ファイアウォール、ロードバランサなどネットワークコンポーネントの機能をソフトウェアで提供します。ネットワークリソースを物理ハードウェアから分離することで、複雑な設定に悩まされることなく一貫性のあるサーバ向けネットワークを柔軟かつ迅速に構築できます。
ライセンス体系
VMware NSXには「Professional」「Advanced」「Enterprise Plus」「Remote Office Branch Office(ROBO)」の4つのエディションが用意されています。
Professional は、ネットワークの俊敏性強化と自動化の実現に加え、マイクロセグメンテーションの機能を提供します。
Advancedは、Professionalの機能に加え、複数の vCenterの 連携、IPv6の機能、コンテナネットワーク&セキュリティ、VRF機能を提供します。また、VMware NSX Advanced Load Balancer の一部の機能を利用することができます。ネットワークおよびセキュリティサービス、広範なエコシステムの連携を必要とする企業や複数のサイトを持つ企業にも適しています。
Enterprise Plusは、VMware NSXの高度な機能に加え、フェデレーション 、EVPN、NSX Intelligenceの基本機能等を提供します。また、 vRealize Network Insight によるネットワークの可視化とセキュリティ運用、VMware HCXによるハイブリッドクラウドの可搬性を必要とする企業に適しています。
Remote Office Branch Office はリモートオフィスや支社環境のアプリケーションに対してネットワークとセキュリティの仮想化を必要とする企業に適しています。
エディション
※本記事では、「Product offerings for VMware NSX-T Data Center 3.2.x (86095)」をもとにVMware NSXのライセンスをご紹介しています。VMware Japan Blog においてもわかりやすく解説していますので合わせてご覧ください。
- Product offerings for VMware NSX-T Data Center 3.2.x (86095)
- VMware Japan Blog : VMware NSXライセンスと機能の総まとめ – 2022年版
よくあるご質問
Q:VMware NSX を導入するにあたり既存の物理ネットワーク機器を対応する機器に変更する必要はありますか?
A:変更する必要はありません。現在ご利用の製品をそのままご利用いただくことが可能です。ただし、仮想ネットワーク(GENEVE)の機能をご利用になる場合、MTUサイズを1700以上に設定いただく必要があります。
Q:仮想ネットワークと物理ネットワークの間でトラフィックのやり取りは可能ですか。
A:可能です。仮想ネットワーク (GENEVE) と物理ネットワーク (VLAN) の橋渡しを行うポイントとして仮想ブリッジがあります。VXLANは仮想ブリッジによってカプセル化が解かれオリジナルのL2フレームとなります。