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クラウドネイティブにはソフトウェア型ロードバランサーが最適な理由とは? 〜 ユースケース別に見る優位性 ~(1/3)

2021/05/14

DXにおけるアプリケーションの基盤として、ロードバランサーの重要性が増しています。しかし、クラウドネイティブ技術の活用が進むにつれて、従来のアプライアンス型のロードバランサーが足かせになる局面が増えつつあります。そこで今回はVMware NSX Advanced Load Balancerを例に、DevOpsやマルチクラウドなど具体的なシチュエーションを想定しながら、ソフトウェア型ロードバランサーの優位性をご紹介します。

アプリケーションによるビジネス変革がロードバランサーにも変化をもたらす

デジタルトランスフォーメーションが進む今、アプリケーションはビジネスを変革する原動力となりました。市場やユーザーのニーズに即応するため、アプリケーションのアジャイル開発やDevOpsの導入が進んでいます。それらの先進アプリケーションが求めるインフラ要件に対応するべく、マルチクラウドの活用や、コンテナに代表されるクラウドネイティブ技術も普及しつつあります。

アプリケーションの重要性が増せば、それを支えるロードバランサーの重要性も高まります。ロードバランサーは単にトラフィックの負荷分散を担うだけでなく、アプリケーションの迅速なリリースと安定稼働、快適なユーザー体験の実現に欠かせないコンポーネントだからです。クラウドネイティブなアプリケーションを支えるロードバランサーは、以下の3つの条件を満たすことが必要です。

  • 機敏性/迅速性
    • アプリケーションの開発プロセスの自動化やリリースサイクルの高速化に対応できること
  • 柔軟性
    • ビジネスの成長に合わせて柔軟にスケールできること
    • あらゆる環境で動作できること
  • 回復性/可観測性
    • 万が一の障害にも迅速かつ自動的に復旧できる仕組みがあること
    • メトリックやログなどを取得してリアルタイムに分析・可視化できること

これらの性質は、クラウドネイティブなインフラやアプリケーションに共通して見られるものです。しかし従来型の専用ハードウェアや仮想アプライアンスによるロードバランサーでは、クラウドネイティブに追随するのは困難です。具体的には、従来型のロードバランサーは、Active-Standby型の冗長構成が行われていることが多く、コントロールプレーンとデータプレーンが一体化しているため、システムごとに個別管理する必要があります。結果として、運用負荷やリードタイムの増大、スケーラビリティの欠如などを招き、アプリケーションのアジリティや柔軟性を損なってしまいます。またモニタリング機能が十分ではなく、ネットワーク担当者とアプリケーション担当者のスムーズな意思疎通を妨げ、問題解決が困難になりがちです。さらに余剰リソースを有効活用できず、過剰な設備投資を招いてしまうことも見過ごせません。

TCOを30%削減可能なクラウドネイティブ対応の完全ソフトウェア型ロードバランサー

従来型のロードバランサーが抱える問題を解決するのが、マルチクラウドに対応した完全ソフトウェア型ロードバランサーVMware NSX Advanced Load Balancerです。NSX Advanced Load Balancerは、全体を管理するコントロールプレーンと、様々な環境で動作しトラフィックの制御を担うデータプレーンを分離した、分散アーキテクチャを採用しています。その結果、単一のコントロールポイントから、様々な環境のトラフィックを集中管理することが可能になり、運用負荷を大幅に軽減できます。また、柔軟なスケーリング、リードタイムの短縮、詳細なモニタリングなど、クラウドネイティブ対応のための条件を満たしています。さらに待機リソースの無駄を省き、余剰リソースの有効活用ができるので、従来と比べてTCOを30%も削減することが可能です。

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