VMware SD-WAN by VeloCloud は、インターネットを含めたWAN(広域ネットワーク)回線を仮想的に統合することで、データセンターやSaaSベースのアプリケーション、各種クラウドサービスへのアクセスを最適化します。このSD-WAN(ソフトウェアで定義されたWAN)のソリューションは、決して大手企業の大規模なネットワークのみを対象とするものではありません。中堅・中小を含めたあらゆる企業のビジネスに“安心・安全”そして“快適”といった価値を提供します。
ダイワボウ情報システム株式会社
販売推進本部 販売推進2部
PH1グループ
次世代プラットフォーム推進グループ
副部長
谷水 茂樹 氏
ダイワボウ情報システム株式会社
販売推進本部 販売推進2部
次世代プラットフォーム推進グループ
係長
丹羽 政裕 氏
SD-WANの市場動向と課題
WAN(広域ネットワーク)の運用を最適化するソリューションとしてSD-WAN(Software-Defined WAN)が注目されています。
ダイワボウ情報システム 販売推進本部 販売推進2部 PH1グループ 次世代プラットフォーム推進グループ 副部長の谷水 茂樹 氏は、「IDC Japanの国内SD-WAN市場予測によると、国内のSD-WAN市場規模は2016年~2021年で年間平均成長率は150%以上で2021年には500億円を超える市場になると予測されており、今後もさらなる市場拡大が期待できます」と話します。
背景にあるのは、Office 365をはじめとしたSaaSを含めたクラウド活用の拡大です。インターネットのゲートウェイへのトラフィックが増大していく中で、ユーザー側のレスポンス低下を防ぐことが、SD-WAN導入の動機となっています。
ただ、一方で谷水氏は、「日本国内の通信回線は国際的にみても品質が高く安定しているため、これまでのSD-WANに対するニーズは、潜在的でした。」とも語ります。しかし、クラウドサービスの利用が拡大することで、ユーザーがアプリのレスポンスが遅くなったと感じることが多くなりました。その原因がWAN環境にあることに気づいても回線を増速するという対策をとることが一般的です。
こうしたことからSD-WANの必要性が認識されないでいるのが実情です。
あらゆる企業でSD-WANの検討が不可欠
企業規模の大小を問わず、クラウド活用を進めていく中でWAN環境の見直しは必須です。中堅・中小企業では問題が顕在化しづらいと先述しましたが、だからといって状況をそのまま放置しておくと、ユーザー側のレスポンスはどんどん低下していくばかりです。
そして何より、ビジネスのデジタル化は大手企業だけに限った命題ではありません。例えば各地に店舗を展開している小売業でも、売り場の情報をリアルタイムに収集したいといった要望が出てくるなど、WANを介したデータ通信量は加速的に増大しています。
「この課題に対して既存のWAN環境を従来の延長線上で拡張しようとすれば、新たな設備投資や回線費用の増大が迫られ、中堅・中小企業はその負担に耐えられなくなってしまいます」と谷水氏は語ります。そこでコストを最小限に抑えつつ、ビジネス現場の隅々にまでデジタル網を行き渡らせるためにもSD-WANの検討が不可欠となっています。