課題を解決

VMware vSphereの基本機能とそのメリットを再確認 そして一歩進んだ仮想基盤の自動化を推進(2/2)

2019/06/20

仮想化ハイパーバイザーの上位エディションでサーバ仮想環境の自動化を推進

サーバ仮想環境全体の負荷分散を自動化

vMotionやvSphere HAの機能を活用いただくことでサーバ仮想化環境の可用性を高めることができますが、VMware vSphere® Enterprise Plus Edition™を利用することで、サーバ仮想環境の運用の自動化を大きく前進させることができます。
例えば仮想マシンの台数が増えてきた場合、仮想環境を構成する物理サーバにバランスよく仮想マシンを配置する必要があります。しかし、各物理サーバのリソースの空き状況を見ながら手作業でサーバに仮想マシンを移動するのは大変です。仮に移動したとしても、時間の経過と共に物理サーバの負荷状態は変化していくため、常に最適な状態で仮想マシンを運用し続けることは困難です。
この煩雑な作業をVMware vSphere® Distributed Resource Scheduler™ (vSphere DRS)が自動化します。各物理サーバのCPUやメモリの負荷状況を監視し、仮想マシンを動的に再配置することで、仮想環境全体のリソースを自動最適化して負荷を平準化するのです。なお、仮想マシンの移動を自動的に行うだけでなく、事前に管理者の承認を得るよう設定することも可能です。

【vSphere DRSの役割】

  • 仮想マシンのパフォーマンス最適化
  • 仮想マシンに必要なリソースの確保とプライオリティの提供
  • 仮想マシンと物理サーバとの関係性の提供
  • リソースの抽象化と効率的な運用

仮想環境を構成する物理サーバのリソースをプール化

vSphere DRSを利用することで、同じクラスタ内の物理サーバのすべてのCPUやメモリのリソースを抽象化し、仮想マシンへのリソースの割り当てを階層的に定義することができます。
このリソースプールを効果的に活用することで、物理サーバ単位でのリソース管理ではなく、クラスタ単位でリソースの管理を実現し、各仮想マシンに対して必要なリソースを割り当てることが可能となります。また、各仮想マシンが要求するリソースを最適にコントロールすることで、他の仮想マシンに与える影響を最小限に抑えつつ、システムリソースを安定供給することができます。

重要な仮想マシンのI/O帯域を確保

VMware Storage I/O Controlを有効にすれば、仮想マシン単位で必要とするストレージI/O帯域を設定し、確保することができます。
特定のストレージへの I/O が集中し、レイテンシーが大きくなった際に、重要なアプリケーションを運用している仮想マシンに優先的にI/Oを割り当てます。これにより他の仮想マシンに影響されないようにサービスレベルを維持することができます。

分散スイッチでネットワークも負荷分散

vSphere Standard Switch(vSS)では、サーバごとに セキュリティ、トラフィックシェーピング、NICチーミングのネットワークポリシーを管理する必要がありました。サーバ台数が多いとこの管理はIT担当者の大きな負担となります。vSphere Distributed Switch (vDS)は複数の物理サーバにまたがる仮想的な分散スイッチを作成することができます。これにより仮想マシンを複数の物理サーバ間で移行する場合でも、常に一貫したネットワーク構成を提供することができます。
ネットワークポリシーはVMware vCenter Server®で一元管理されると共に、各物理サーバにも反映されているため、仮にVMware vCenter Serverとの通信が遮断した場合でも、ポリシーで設定された動作を支障なく継続することができます。また、分散スイッチはネットワークの負荷状況を見ながら使用するNICを選択することができます。

【vSphere Distributed Switchのベネフィット】

  • ネットワークの構成管理が一元化され、標準仮想スイッチ(vSS)のように各 ESXi ホスト上で設定を繰り返し実施する必要がない
  • ネットワークの負荷状況を見ながら仮想マシンと物理NICの紐づけを動的に変更し、負荷分散を行うことが可能
  • 多数の物理サーバで構成された仮想環境のネットワークを効率的に管理できる

VMware vSphereによるサーバ仮想化によって、どんなことが可能となるのか紹介してきました。物理サーバを仮想化することで、単に導入・運用コスト削減をするだけではなく、システム展開を迅速化し、可用性や安定性も向上することが可能になります。これは仮想環境を運用するIT担当者にとっても、大きなベネフィットとなります。
さらに、上位エディションのVMware vSphere Enterprise Plusを利用すれば、これまでIT担当者に依存していた仮想基盤の煩雑な調整作業も自動化することができます。サーバ仮想化を計画しているお客様には、ぜひVMware vSphere Enterprise Plusもあわせてご検討をいただけたら幸いです。


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