マイクロソフト社は、Windows XPの延長サポートの打ち切りを発表しました。これにより、セキュリティパッチが提供されなくなり、XPを搭載したクライアントPCは、ウイルスなどの脅威に晒されることになります。しかし、XPを搭載したクライアントPCは、多くの企業で、未だ現役で稼働しており、XPからの移行、移行に伴うアプリケーションの改修はIT部門の喫緊の課題となっています。本稿では、XPから新OSへのスムーズな移行および既存アプリケーションの延命を実現するためのソリューションについて説明します。
脅威に晒されるWindows XP
2013年4月、マイクロソフト社は、Windows XPの延長サポートを、2014年の4月9日に打ち切ることを正式に発表しました。サポート終了後は、セキュリティパッチが提供されなくなり、XPを搭載したクライアントPCは、ウイルスなど外部からの脅威に晒されることになります。通常業務がOSの脆弱性によりストップするリスク、インターネット接続を遮断することによる生産性の低下など、Windows XPからの移行が「待ったなし」の状況となりました。
XPのサポート終了による問題点
- 業務が、OSの脆弱性によりストップしてしまうリスク
- インターネット接続を遮断することによる生産性の低下
- サポート終了までの短期間での新OSへの移行
特定のOSに依存するアプリケーション
また、多くの企業では、XPおよびIE6での利用を前提としたアプリケーションや、独自に開発された業務アプリケーションが稼働しており、新OSへの移行に合わせた、これらアプリケーションの改修が、コスト面、工数面から問題となっています。特に、独自に開発されたアプリケーションは、受発注システム、見積請求システム、帳票システムなど、クリティカルな分野で利用されているケースが多くなっており、OSの移行時においても、「業務を止めないこと」が求められます。
既存のアプリケーションが抱える問題点
- XPおよびIE6を前提に作り込まれており、新しいOS(Windows 7 or 8)で正しく動作しない
- クリティカルな分野で利用されており、業務を止めることができない
- 新しいOSに対応するための改修作業に、多額のコストと膨大な時間が必要になる