導入事例

【CloudHealth / CloudHealth Secure State 導入事例】 サワイグループホールディングス株式会社 様

2022/08/09

グループ全体のクラウド環境を統合管理
コストとセキュリティ状況をリアルタイムに把握し
全体で約26%のクラウドコストを削減

ジェネリック医薬品の製造販売を通じて、半世紀以上にわたり日本における患者の負担軽減と医療費削減に貢献してきた「沢井製薬」を傘下に持つ「サワイグループホールディングス」。同グループでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に向けて、アマゾン ウェブ サービス(AWS)を中心とするクラウドの活用を進めています。クラウド活用にあたり、適正なコスト管理とセキュリティ監視を行う基盤として「CloudHealth by VMware」および「CloudHealth Secure State」を導入し、10%のコスト低減と安全な運用を実現、今後さらに全体で約26%まで削減する予定です。

導入前の課題

  • マルチクラウド環境の運用状況の把握が困難
  • グループ内企業ごとのクラウドコストの可視化
  • マルチクラウド環境におけるセキュリティリスクの早期発見

導入効果

  • AWS、Azure、GCPを横断的に管理できる環境をSaaSにより約3カ月の短期間で導入
  • CloudHealthによりコスト状況を可視化し、全体で約26%のコスト削減
  • Secure Stateにより、セキュリティリスクにつながる設定の発見や対応が容易に

「クラウド活用にあたって、全体のコストやセキュリティ状況を可視化し、容易に把握・管理できる仕組み作りをすることは課題とされていましたが、技術面・コスト面から実現が難しい状況でした。今回、CloudHealthとSecure Stateの導入によって、それが迅速かつ経済的に実現できたことを高く評価しています」


サワイグループホールディングス株式会社
グループIT部長
竹田 幸司 氏

サワイグループホールディングス株式会社
グループIT部
GIT・インフラグループ リーダー
西川 俊之 氏

【 課 題 】
DX戦略の基盤となるITインフラのクラウド化を加速
コストの適正化とセキュリティ監視が課題に

ジェネリック医薬品の製造販売における日本のリーディングカンパニーとして、半世紀以上にわたって患者の負担軽減、医療費の削減に貢献してきた「沢井製薬」。同社は、2021年4月1日に持株会社体制に移行し「サワイグループホールディングス」として新たなスタートを切りました。「なによりも健やかな暮らしのために」というグループ理念のもと、「ジェネリック医薬品事業を通じた持続可能な社会の実現」と「新規事業による健康寿命の延伸に貢献」という事業目標の実現を目指しています。

サワイグループホールディングスでグループIT部長を務める竹田幸司氏は「ホールディングスとしての目標が実現できるよう、グループにとって最適な次世代のITインフラを整備していくことがグループIT部の重要なミッションのひとつになっています」と話します。

同社では、事業環境の変化へ柔軟に対応しつつ、ITインフラの運用管理負荷を低減し、グループの戦略実現により深く貢献するIT組織を作っていくことを念頭に、ITインフラのクラウドへの移行を積極的に進めてきました。オンプレミスで運用していたシステム群のアマゾン ウェブ サービス(AWS)への移行は、2015年以降に本格化。現在では、新規開発を含む、ほぼすべての業務向けシステムがAWS上で稼働しています。

AWSの運用はパートナーにアウトソースしていますが、活用範囲が広がるに従い、IT部門としてクラウド環境全体のコストの可視化や潜在するセキュリティリスクについて、より迅速(リアルタイム)に、詳細に把握したいというニーズが生まれてきたといいます。

また、同社ではAWSに加えて、データ分析のような一部の用途で、Microsoft AzureやGoogle Cloud Platform(GCP)といった他ベンダーのクラウドも試験的に使い始めており、その運用は自社で行っています。グループIT部 GIT・インフラグループ リーダーの西川俊之氏は「この先、マルチクラウドを活用していくことも視野に入れながら、全体の状況を横断的に監視、管理できる仕組みが必要だと考えました」と話します。

【 ソリューション 】
コスト管理を適正化する「CloudHealth」とセキュリティリスクの監視を行う「Secure State」を導入

サワイグループホールディングスでは、AWSを中心とするマルチクラウド環境の横断的な運用管理を行うにあたり、主にコスト管理を目的として「CloudHealth by VMware」(以下、CloudHealth)、セキュリティ監視を目的として「CloudHealth Secure State」(以下、Secure State)を導入しました。

これらのソリューションに関心を持ったのは、CloudHealthを導入した場合のシミュレーションとして「現在のAWS費用から未使用のボリュームを削除するだけで、月あたり約90万円下げられる余地がある」との提案を受けたことがきっかけでした。

「適正なコストでクラウドを運用していくことについては、運用を依頼しているパートナーも念頭に置いてくれているのですが、クラウド側での機能や料金プランの進化も早く、我々の使い方に特化した部分もあり、手動でのフォローでは追いつかないこともあるようでした。そうした部分を、ツールを活用し我々自身で把握し対応していくことで、インフラコストをさらに削減できるのであれば、すぐにでもチャレンジする価値があると判断しました」(竹田氏)

また、セキュリティに関しても、クラウドの活用範囲が広がっているなかで、全体の状況を見落としなくリアルタイムに把握して対応できる体制を作っていく必要があり、そのための基盤としてSecure Stateの導入を決定したといいます。
同社では2021年7月に「CloudHealth」および「Secure State」を契約。AWSに対しては運用パートナーと協力しながら、AzureとGCPに対しては自社で導入作業を進めました。

「いずれもSaaSソリューションであり、導入は非常に迅速に行えました。社内にあるシステム台帳とツール上の分類との関連付けには若干の工数がかかりましたが、大きなトラブルはありませんでした。導入にあたっては、ヴイエムウェアからもオンボーディングのためのトレーニングやスケジューリングの面でサポートが受けられ、スムーズに運用を始めることができました」(西川氏)

運用開始後の効果は、当初の期待に十分応えるものだったといいます。サワイグループホールディングスには、複数の子会社があり、それぞれにAWS上でシステムを稼働させています。CloudHealthによって、各会社のどのシステムに、どれだけのコストがかかっているかを容易にグラフ化し、把握できるようになりました。

「たとえば、一時的なバックアップのために作成され、利用後も削除されずに残っているようなストレージインスタンスを発見して整理を促したり、“リザーブドインスタンス”のようなAWS独自のコストセービングプランを提案してくれたりする機能もあり、それらを活用することで、現在、全体で約10%のコスト削減が実現できています」(西川氏)

セキュリティに関しては、クラウド導入の初期から十分な検討と対応を行ってきたといいます。Secure Stateの導入により、よりリアルタイムに状況の変化を把握し、問題が起きた際には早急に対応ができる体制を整えることができました。

「今回のSecure Stateの導入で、クラウド運用におけるセキュリティ上の重大な問題は発見されませんでした。まずは、その“安心感”が大きかったですね。加えて、これまでAWSのコンソールを見ているだけでは発見が難しかった、PoC用に一時的に作られたユーザーアカウントや、必要以上の権限を持ったアカウントの発見も容易になり、より適切に削除や権限変更といった対応が行えるようになりました」(竹田氏)

以前には、運用パートナーやシステムの担当者が実施した、計画外の構成や権限の変更をグループIT部が把握するまでに時間がかかるケースもありましたが、CloudHealthおよびSecure Stateの通知機能により、そうした変更についてもリアルタイムに把握できるようになりました。これにより「安心感」はさらに増したといいます。

「これまで、急なコスト変化については、約2カ月後に届く運用パートナーからの請求で把握するケースもあったのですが、現在はCloudHealthの通知で、より早く状況を知ることができるようになっています。また、セキュリティについても、問題のある状況が発生すれば、すぐにSecure Stateから通知が行われます。よくDXには“攻め”と“守り”があると言われますが、十分な“守り”があってこそ、大胆な“攻め”が可能になります。Secure Stateは、セキュリティの“ケアレスミス”を潰して、さらに“守り”を固めるために活用できると考えています」(竹田氏)

【 今後の展望 】
コスト適正化とセキュリティ向上を継続し、ビジネスへ貢献するクラウド活用の基盤に

サワイグループホールディングスでは、CloudHealthとSecure Stateによる、クラウド運用状況の可視化、コスト管理、
およびセキュリティ監視の各機能が、いずれも期待どおりの成果を挙げていることを高く評価しています。今後、マルチベンダーでのクラウド活用が進むことも視野に入れながら、適正なコスト管理、セキュリティ状況の把握が行えるよう、活用レベルを高めていきたいとしています。

「現在は、インフラ担当者が中心となって、クラウド上のシステムを見ているのですが、今後は各アプリケーションの担当者が、それぞれのニーズに応じて必要なリソースをクラウドで調達し、そのコストに責任を持てるような環境を作っていきたいと考えており、CloudHealthは、そのベースになると考えています。また、Secure Stateについては、セキュリティの問題を発見したら、自動的に対応までを行えるような仕組みに発展させていきたいと考えています」(西川氏)

「クラウド活用にあたって、全体のコストやセキュリティの状況を可視化し、容易に把握・管理していく仕組み作りをすることは課題とされていましたが、技術面・コスト面から実現が難しい状況でした。今回、CloudHealthとSecure Stateの導入によって、それが迅速かつ経済的に実現できたことは高く評価しています。今後もクラウドの活用領域が広がるなかで、継続的にコストを下げ、セキュリティレベルを高めるための取り組みを続けていきたいと考えています。ヴイエムウェアには、我々がツールのメリットをフルに引き出せるような、運用支援や提案を、引き続き期待しています」(竹田氏)

お客様情報

お客様名 サワイグループホールディングス株式会社
WEBサイト https://www.sawaigroup.holdings/
カスタマープロフィール ジェネリック医薬品を中心とした医療用医薬品の製造販売を行う「沢井製薬」をはじめ、日本および米国で事業を展開する7つの企業を傘下に置く持株会社として2021年に設立。「なによりも健やかな暮らしのために」をグループ理念に、ジェネリック医薬品事業、ヘルスケア事業を展開する。
導入製品
  • CloudHealth by VMware
  • CloudHealth Secure State

※本文中に記載されている会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本記載内容は2022年4月現在のものです。

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