導入事例

【VMware Carbon Black Cloud 導入事例】 株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメント 様

2023/12/22

VMware Carbon Black Cloudでエンドポイントセキュリティを一元化、
迅速なインシデント対応を実現し高度化する脅威に対処

株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメントは140を超えるホテルの運営を手掛け、急成長を続ける企業です。同社は、アンチウイルスとEDR、IT資産管理など、様々なツールを併用していましたが、自社の業務に最適なセキュリティ体制を目指し、PC端末のセキュリティ対策をVMware Carbon Black Cloudに刷新しました。その結果、インシデント発生時の迅速な対応や利用者のセキュリティ意識の向上を実現、さらにPC管理にも活用することで、ITチーム全体の業務効率化やコスト削減にも貢献しました。

導入前の課題

  • アンチウイルス、EDR、IT資産管理など様々なツールが乱立し、自社の業務に合わせた最適なツールの選定が必要
  • 従来のEDR製品ではユーザー側にアラートが出ない、SOCサービスが簡素で柔軟性に欠けるなど、インシデント対応に懸念
  • 添付ファイルやリンクによる標的型攻撃など、セキュリティリスクが深刻化し、対策を検討する必要

導入効果

  • VMware Carbon Black Cloudによりエンドポイントセキュリティの一元化とPC端末管理の効率化を実現
  • インシデント発生時に迅速に対応できる体制と社員のセキュリティ意識の向上を実現
  • Carbon Black Cloud Endpoint AdvancedのITハイジーンや脆弱性管理などの機能により最新のセキュリティ脅威への対策を目指す

「何が起きているのか把握するには、第1報の速さが重要です。そのため、利用者が異常に気付いてすぐに連絡してくれることが重要でした。VMware Carbon Black Cloudの導入により、以前よりも利用者のセキュリティ意識が高まったと感じています」

株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメント インフォメーションテクノロジーITチーム チームマネージャー 三浦 雅貴氏

株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメント
インフォメーションテクノロジー ITチーム
チームマネージャー 三浦 雅貴氏

躍進するホテル事業を支えるITの課題

株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメントは、ホテルの運営受託を軸に、ホテル開発やコンサルティングを手掛ける企業です。同社の事業は1999年にウィークリーマンションの管理・運営からスタートし、2005年から「マイステイズ」ブランドでホテル事業へ参入、その後、宿泊主体型ホテルに加え、フルサービスのシティホテル・リゾートホテル・温泉宿などの運営にも進出しました。現在では140を超えるホテルの運営を受託し、その事業は大きな成長を続けています。同社の成長を支えるIT戦略として、同社 インフォメーションテクノロジーITチーム チームマネージャー 三浦 雅貴氏は、従業員の負荷を軽減しつつ顧客サービスを拡充すること、そしてコストを抑えつつ従業員のストレス軽減することを目指していると話します。

北海道から沖縄にいたる日本各地で140棟を超えるホテルを展開

「特にホテル業界では、人手不足が大きな課題になっています。そこで、Web予約システムと連動したアプリや自動チェックイン機の導入や、『PCが遅い』といった従業員にとってストレスとなる環境の改善など、様々な取り組みを行っています」(三浦氏)

さらに近年、重要な課題として浮上してきたのがセキュリティ対策です。インバウンドなどで日々宿泊客からの問い合わせが増える中で、予約のメールに紛れて、スパムメールも増えており、セキュリティインシデントのリスクが高まっていると、三浦氏は言います。

そこで同社はPC端末のセキュリティを強化するため、サイバネットシステム株式会社を導入パートナーとし、従来型のアンチウイルス製品に加えて、2016年にEDR(Endpoint Detection and Response)製品を導入しました。しかし導入して3年後、改めて自社の運用体制を棚卸しすると、様々な課題が見えてきたと言います。

具体的には、各地のホテルへの出張業務で持ち出しPCにトラブルが生じた際に、IT資産管理ツールとEDR製品がうまく連携できず、リモートでの調査や管理が困難なケースがありました。また従来のEDR製品では、利用者側にアラートなどの通知が表示されませんでした。そのため利用者が異常に気付かず、ITチームの対処が遅れることがありました。

さらにSOCサービスとしてEDRベンダーのサービスを利用していたのですが、定型的なサービスなので、異常検知時の連絡体制など、柔軟な対応ができませんでした。その結果、特定の時間帯では担当者への連絡がスムーズに行かないなど、インシデント対応に懸念が生じていました。
加えて、アンチウイルスとEDR、IT資産管理など、様々なツールを併用していたのですが、それぞれのツールの真価を引き出せていないという課題もありました。

「人的リソースが限られている状況では、できるだけITを一元管理できるのが望ましいです。ちょうどアンチウイルスとEDRを統合したソリューションも登場しつつあったので、自社業務に最適なソリューションを再検討することにしました」(三浦氏)

包括的なエンドポイント保護を提供するVMware Carbon Black Cloudに刷新

そこでサイバネットとともに新たなEDR製品を検討した結果、マイステイズ・ホテル・マネジメントが注目した製品が、エンドポイントセキュリティ製品VMware Carbon Black Cloudでした。VMware Carbon Black Cloudは、EDRだけでなく、NGAV(次世代アンチウイルス)やLive Response(特定の端末に対しリモート操作できる機能)などを備え、脅威の防御、可視化、検知と対応まで、エンドポイントへの包括的な保護を提供することができます。

さらにVMware Carbon Black Cloudでは、従来の製品と異なり、様々なセキュリティベンダーが提供するSOCサービスと組み合わせて利用できます。そこでサイバネットがVMware Carbon Black Cloudと併せて提案したのが、株式会社AGESTのSOCサービス「DH-MDR」です。従来と比べて、土日の連絡先や優先順位のカスタマイズ、インシデント発生時の対応をサーバごとに設定できるなど、24時間365日のホテル運営という業態に合わせて、柔軟な初期設定が可能だったこと。そしてインシデントへの対応が極めて迅速だったことなど、充実したサービスメニューが充実提供していたことも、採用を後押ししました。

「社内にセキュリティ専門チームが揃っていれば、安価な製品でも対策できるかもしれません。しかしセキュリティの専門家がおらず、人員も増やせない場合、VMware Carbon Black CloudとSOCサービスを組み合わせることで、外部の専門家を活用し、ITチームの負担を軽減できます。我々のように人的リソースに限りがあるITチームには、中長期的なコストで見ると、VMware Carbon Black Cloudがより良い選択になるでしょう」(三浦氏)

加えてLive Responseを活用すれば、従来のEDR製品やIT資産管理ツールとは異なり、リモートPCの状況を確認したり操作したりするのが容易になるので、PCトラブルのサポートが改善できます。またリモートPCの情報収集や、IT資産管理ツールが入っていないPCを見つけてインストールするなど、IT資産管理の補助としてもLive Responseを利用できるのも魅力的でした。

VMware Carbon Black Cloudが利用者のセキュリティ意識を高め、日常的なIT業務にも貢献

こうして3ヶ月ほどのPoC期間を経て、2019年6月にマイステイズ・ホテル・マネジメントはVMware Carbon Black Cloud Endpoint StandardとDH-MDRを本格的に導入しました。VMware Carbon Black Cloudの導入は、Active Directoryを利用して、既存のEDRセンサーのアンインストールと同時に行われ、わずか1ヶ月という短い期間で完了しました。しばらくは従来のアンチウイルス製品とEDRを併用していましたが、運用が軌道に乗ってからはVMware Carbon Black CloudのNGAVに置き換え、VMware Carbon Black Cloudによる一元的なエンドポイントセキュリティを実現しました。現在VMware Carbon Black Cloudは、全社で約3500台のWindows PCに導入されています。PCを利用するのは、本社勤務の社員500名や、各ホテルのフロント業務、調理・飲食・宴会などのバックエンド業務に従事するスタッフです。

VMware Carbon Black Cloudの導入によるメリットとして、三浦氏が挙げたのは、社内のセキュリティ意識が向上したことです。具体的には、VMware Carbon Black Cloudでは、異常を検知すると利用者にもアラートが出ます。すると、異常に気付いた利用者が、ITチームに問い合わせをするようになりました。またSOCサービスの対応も迅速なので、社内で異常を検知した際は、ほとんど即時に対処できるようになったと、三浦氏は言います。

「何が起きているのか把握するには、第1報の速さが重要です。そのため、利用者が異常に気付いてすぐに連絡してくれることが重要でした。VMware Carbon Black Cloudの導入により、以前よりも利用者のセキュリティ意識が高まったと感じています」(三浦氏)

また三浦氏が、VMware Carbon Black Cloudのもう一つのメリットとして指摘したのが、優れた費用対効果です。VMware Carbon Black CloudにはLive Responseがあるので、PCサポートやIT資産管理の補助など、ITチームの日々の管理業務にも大いに貢献しているからです。

「セキュリティツールは、一度導入すると、インシデント発生時を除き意識することはないので、一見すると高コストに思われがちです。しかしVMware Carbon Black Cloudは感染対策以外にも副次的な使い道があるので、費用対効果の面でも助かっています」(三浦氏)

VMware Carbon Black Cloudの導入成功について、三浦氏は、サイバネットとAGESTの貢献を高く評価しました。サイバネットとAGESTの担当者が密接なサポートを提供したため、導入中の問い合わせやトラブルの際も、無駄な待ち時間が生じず、プロジェクトをスケジュール通りに進められたと言います。さらに三浦氏は、ポータルサイトの提供や新入社員向けの研修など、両社による導入後も続くサポートも成功要因として挙げました。

VMware Carbon Black Cloudで実現する、より安全で快適なホテル環境

マイステイズ・ホテル・マネジメントは、VMware Carbon Black Cloudの活用範囲をさらに広げようとしています。事業が成長し、様々なブランドを運営するようになると、ダークウェブやSNSなどに潜むデジタルリスクに晒される危険も増します。そこで2023年、同社は高度化するセキュリティ脅威への対策のため、Carbon Black Cloud Endpoint Standardから、より上位のエディションとなるCarbon Black Cloud Endpoint Advancedへと、ライセンスをアップグレードしました。これにより、ITハイジーンや脆弱性管理など、より広範なセキュリティ対策にVMware Carbon Black Cloudを活用できるようになります。またサイバネットやAGESTから提供される情報も活用し、高度化するセキュリティ脅威への対策を強化する予定です。加えて、従業員のセキュリティ意識を高めるため、教育も強化していきたいと、三浦氏は話します。

さらに三浦氏は、ITチームの今後の目標として、セキュリティだけでなく、IT全般の一元管理をさらに強化したいと述べます。ネットワーク、PCなど各分野を個別のスペシャリストが管理するのではなく、チーム全体で一元的に管理することで、属人化を避け、効率的なIT運用を目指しています。また、その結果生じた余力を、人手不足の中でもITで顧客満足度を高める施策に力を注ぎたいと話します。

「既存のサポート業務が効率化できれば、例えばChatGPTのような新しい取り組みにもリソースを割くことができます。既存業務の属人化を防ぎつつ、新しい取り組みへシフトすることで、少ない人員でも質の高いサポートが提供することが目標です」(三浦氏)

マイステイズ・ホテル・マネジメントは、宿泊客と従業員により安全で快適な環境を提供するため、ITにおける取り組みを続けています。VMwareも、包括的なセキュリティソリューションの提供を通して、同社の事業を支えるITを支援します。

【VMware Carbon Black Cloud 導入事例】 株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメント 様

お客様情報

お客様名 株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメント
WEBサイト https://www.mystays.com/
カスタマープロフィール 1999年、ウィークリーマンション東京として設立。2005年から本格的にホテル事業に参入し、運営受託業務を軸にホテル開発やコンサルティングへ事業を拡大。2014年株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメントへ社名を変更し、現在ではマイステイズ・ホテル・グループとして、北海道から沖縄にいたる日本各地で、宿泊主体型ホテル・フルサービスのシティホテル・リゾートホテル・地域密着型のコミュニティホテル、温泉旅館・1泊から中・長期滞在に対応する家具家電付レジデンス型などさまざまな業態を展開している。
導入パートナー サイバネットシステム株式会社
導入製品 VMware Carbon Black Cloud

※本文中に記載されている会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本記載内容は2023年10月現在のものです。

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