導入事例

【VMware Horizon 導入事例】 学校法人西大和学園 大和大学 様

2023/10/03

学部新設にともなう学習環境の拡充にVMware Horizonを採用
場所やデバイスに依存せずに利用できる学習環境を実現

「大志を、まとえ」を教育理念・建学の精神として掲げ、2014年に開学した大和大学。キャンパスのデジタル変革(DX)の取り組みを通して、学生・教員の利用者体験の向上を目指す同学は、情報学部の新設に合わせて学習環境の拡充に着手。VMware Horizonにより、場所やデバイスに依存しない授業や学習を実現するとともに、煩雑だったPCの運用管理を効率化しました。さらに、VMware Carbon Black Cloudを組み合わせることで、VMware Horizonと親和性のある高度なセキュリティを実現しています。

導入前の課題

  • PC教室のPCや学内ネットワークに依存しない学習環境の提供
  • メンテナンス性の低さや運用管理の煩雑さ
  • リモート学習やBYODを推進するためのセキュリティ強化

導入効果

  • 学内・学外を問わず多様なデバイスから利用できる学習環境の実現
  • デスクトップ環境の集中管理によりメンテナンス時間の大幅な短縮
  • VMware Carbon Black Cloudを組み合わせた高度なセキュリティの実現

「学生が利用するデバイスは、Windowsに限らず、Macやタブレットなど多様化を続けています。VMware Horizonであれば、どんな場所から、どんなデバイスからでも安全に利用できるので、より多くの利用者にとって便利になると考えました」

大和大学 理工学部理工学科 技術職員 阿部 哲也 氏

大和大学 理工学部理工学科 技術職員 阿部 哲也 氏

情報学部の設置に合わせた学習環境の拡充

2014年に設立された大和大学は、「大志を、まとえ」を教育理念・建学の精神として掲げ、2020年には理工学部、2023年には情報学部を設置するなど、総合大学として著しい成長を続ける新進気鋭の大学です。学生一人ひとりの目標達成のために全力を尽くすというポリシーの下、ITの活用についても、キャンパスのデジタル変革(DX)への取り組みを通して学生生活や教育の利便性の向上に取り組んでいます。具体的には、大規模なPC教室をはじめ、学内の高速ネットワーク、Wi-Fiの提供、BYODの推進、理工学部の学生たちが集い最新機器によるものづくりにチャレンジする「ものづくり工房」など、デジタル時代に対応した最先端の環境の提供に力を入れています。

大阪駅から9分という抜群のアクセスを誇るロケーションの大和大学

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授業、スポーツのみならずコンサートなどの多様なイベントに活用できる約4,800名収容のアリーナ

授業、スポーツのみならずコンサートなどの多様なイベントに活用できる約4,800名収容のアリーナ

学内のPC教室では、理工学部情報科学専攻向けの学習環境としてLinux 環境を提供していますが、情報学部の設置に合わせてこの学習環境の拡充が決まりました。しかし従来の学習環境にはいくつかの課題がありました。

1つ目は、学習環境がPC教室でしか利用できなかったことです。教室のPC上にLinux 環境を展開していたため利用はPC教室に限定されており、BYOD推進の妨げになっていました。2つ目は運用管理の煩雑さです。PC上の仮想化環境にLinux 環境を展開していたこともあり、メンテナンス後に各PCのネットワークを手動で設定変更する必要があるなどメンテナンスに大幅な工数がかかり、保守性の低下につながっていました。3つ目は、それまで利用していたLinux ディストリビューション(CentOS)のサポート終了です。そして4つ目がセキュリティの強化です。従来の学習環境では、利用終了後の再起動/初期化によりセキュリティを担保していましたが、DXにおける経営課題としてもセキュリティの向上が重要となる中、さらなるセキュリティ対策を検討することになりました。

これらの課題から、大和大学は学習環境の拡充の検討を始めました。大和大学 理工学部理工学科 技術職員の阿部 哲也氏は、次のように語ります。

「本学ではBYODを推進しており、学生が個人所有のデバイスで授業を受けられる環境を整備していますが、学習環境がPC教室に限定されてしまうと、BYODのメリットが活かせません。新しい学習環境の拡充にあたっては、学生や教員が、リモートからでも自由に利用できることが必須条件でした」

あらゆる場所から、どんなデバイスでも利用できるVMware Horizon を採用

学習環境の拡充プロジェクトは、2022年4月に、VMware パートナーを含む各システム開発会社にRFP(提案依頼書)を出すことでスタートしました。

他社からはリモートデスクトップ方式などの提案もあったものの、大和大学は、エクシオグループ株式会社(以下エクシオグループ)が提案したVDIソリューションに注目しました。VDIであれば、1つのサーバ上にデスクトップを集約するため、ネットワーク経由で利用することができ、学内・学外からでもアクセスが可能になります。さらに、デスクトップを集中管理できるためメンテナンス時間の大幅な短縮が可能です。

そして、Linux OSに対応していること、専用のクライアントソフトウェアだけでなくWebブラウザからもアクセスできるため学生や教員の所有する多様なデバイスに対応できること、VDIとしての豊富な導入実績を評価し、大和大学は、2022年7月、VMware Horizonの導入を決定しました。

「学生が利用するデバイスは、Windowsに限らず、Macやタブレットなど多様化を続けています。VMware Horizonであれば、どんな場所から、どんなデバイスからでも安全に利用できるので、より多くの利用者にとって便利になると考えました」

また、セキュリティ強化においても、マルウェア感染時の安全性確保などを含めVMware Horizonと親和性の高い一貫したセキュリティを実現できることを評価し、VMware Carbon Black Cloudの導入も同時に決定しました。

新しい学習環境の構築は、2022年12月末に完了し、試験運用に入りました。試験運用中には、Mac対応やログイン時の問題解消、性能の向上など、エクシオグループとVMwareの協力の下で様々なチューニングが行われました。阿部氏は「エクシオグループには、綿密に打ち合わせしながら手厚くサポートしていただきました。試験運用中に利用者からあがった要望も実現してくれたので大変助かりました」と話します。こうして、新たなLinuxの学習環境は2023年4月には本格的に稼働し、授業での利用がスタートしました。

VDIによる学習環境の拡充、運用管理の効率化と学生の学びの促進

VMware HorizonによるVDI環境はゲストOSにUbuntuを採用し、約300台の仮想マシンがVMware vSphere で構築された基盤で稼働しています。主な利用者は、理工学部情報科学専攻と情報学部の学生・教員となっており、Linuxの学習や「ものづくり工房」におけるセキュリティの自主研究などに利用されています。アプリケーションは、Python、Eclipse、gccと言った開発環境や、PENと呼ばれる初学者向けプログラミング言語、レポート作成用のLaTeXなどが利用できます。

VDIへのアクセスは、安全なリモート接続環境を提供するVMware Unified Access Gatewayにより一元的に管理され、PC教室のPCや学内のネットワークに接続されたデバイスだけでなく、インターネット経由で、学生や教員の自宅からもでも安全に利用できるようになりました。

また、VDIに接続するためのアプリケーションのVMware Horizon Clientからだけでなく、WebブラウザからでもVDIにアクセスすることができるため、今までよりも手軽にLinux の学習環境を利用できるようになったと、利用者からも好評を得ています。

また、利用場所もPC教室に限定されず、他の教室や自宅からでも作業できるため、学生の自宅学習や自主研究、教員の教材作成などの利便性が大幅に向上しました。「利用者が意識することはありませんが、学内からも学外からも同じように使える仕組みが提供されているのは、大きなメリットです」と阿部氏は高く評価します。

管理面では、VMware Horizonのインスタントクローンにより、300台の仮想マシンに対してイメージを一括かつ高速でデプロイできるため、メンテナンス時間を大幅に短縮できます。従来はPC1台ごとにメンテナンスする必要がありましたが、VDIではマスターを更新するだけです。ネットワークの手動設定をする必要もなくなったので、運用管理の負荷が大幅に下がりました。その結果、従来よりも頻繁にアップデート作業を実施できるようになり、最新の環境を手軽に提供できるようになっています。

またセキュリティ面でも、VDIは利用者のログアウト後にリフレッシュされる運用になっており、安全性を確保しています。さらに、VMware Carbon Black Cloudの導入により、従来のアンチウイルスでは発見できない高度な脅威にも対応可能なエンドポイントセキュリティを実現しています。

阿部氏は「情報教育が学内のPC教室に限定されている学校も多いと思いますが、VDIの導入により、自宅や学外における自主的な学習を促進したり、災害や社会情勢の変化に対応したりしやすくなります」と、教育機関におけるVMware Horizon導入のメリットを強調します。

阿部氏は、今後の目標として、大和大学キャンパスにおけるDXをさらに推し進めていきたいと語ります。

「学生の満足度向上に向けた取り組みの一環として、今年度から大和大学 学生用アプリがスタートしました。利用者の意見も取り入れながら、学生への情報提供やコミュニケーションなど、学生生活の利便性をさらに向上させるよう、機能拡張のロードマップを描いています。またペーパーレス化や、セキュリティを高める対策も強化していきます」(阿部氏)

VMwareの技術を活用し、変革を続ける大和大学は、今後も社会で活躍する人材を多数輩出することでしょう。

お客様情報

お客様名 学校法人西大和学園 大和大学
WEBサイト https://www.yamato-u.ac.jp
カスタマープロフィール 学校法人西大和学園の大学として、2014年に大阪市吹田市に開学。2020年に理工学部、2021年には社会学部が始動。2023年に情報学部を開設し6学部8学科へ。さらに2024年には政治経済学部にグローバルビジネス学科を新設予定。多様な学びがワンキャンパスで展開される総合大学への成長を目指す。
導入パートナー エクシオグループ株式会社
導入製品
  • VMware Horizon
  • VMware Carbon Black Cloud

※本文中に記載されている会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本記載内容は2023年7月現在のものです。

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