課題を解決

ここまでできる!
VMware Horizonの“使いこなし術”【基礎編】(2/3)

2017/08/15

仮想デスクトップ環境で押さえるべきポイント

VMware Horizonの【基礎編】として、今回は仮想デスクトップの効率的な運用管理を実現する基本機能の勘所を解説します。

horizon-use-handling_012

VMware vSphere による堅牢な仮想化基盤

VMware Horizonはサーバ仮想化ハイパーバイザーのVMware vSphere®を基盤としており、堅牢で可用性の高い仮想デスクトップ環境を構築することができます。

その数ある仕組みの中でも特筆すべきがDRS(分散リソーススケジューラ)機能です。特定の仮想デスクトップが急にCPUやメモリなどのリソースを大量に使用する動作を始めた場合、VDI環境をモニタリングしているDRSは当該の仮想デスクトップを他のホストサーバに移動させ、自動的に全ノードで負荷分散を図ります。各仮想デスクトップのパフォーマンスを最大化すると同時に、運用管理の手間を軽減します。

なお、もともとDRSはVMware vSphereの最上位バージョンであるEnterprise Plusでしか利用できなかった機能ですが、VMware Horizonを導入すれば標準で利用することが可能です。

horizon-use-handling_004

ストレージアクセラレーターによる「朝9時問題」解消

朝の始業時にユーザーが一斉にログインすると、いつまで待っても仮想デスクトップが立ち上がってこない――。これは数百台から千台以上といった規模のVDI環境を運用している企業によく起こる「朝9時問題」と呼ばれるトラブルで、処理能力を超えたI/Oが共有ストレージに一気に集中するのが原因です。

VMware Horizonは、この問題を解消する「ストレージアクセラレーター」を標準で搭載しています。ホスト上の物理メモリをキャッシュとして利用し、ピーク時のRead I/Oを削減する機能で、その結果としてストレージの負荷も低減します。複数の仮想デスクトップが基本的にほぼ同じOSイメージで構成されているVDI環境ならではキャッシュの効果は非常に高く、わずか2GBの物理メモリをキャッシュに割り当てるだけで、ピーク時のIOPSを80%以上削減することが可能です。

horizon-use-handling_005

VMware vSANを活用したハードウェアコスト削減

VMware HorizonのVDI環境では、VMware vSAN™を利用してサーバ内蔵のSSDやHDDを統合し、仮想的な共有データストアとして運用することが可能です。

VMware vSANは最低3ノードの物理サーバから構成することが可能で、あとからスケールアウトでノードを追加しながら共有データストアの容量やI/O性能をリニアに増強することができます。すなわちユーザーの増加にあわせながらスモールスタートでVDI環境を拡張していくことが可能で、多額の初期投資を必要とした共有ストレージのハードウェアコストを削減します。

なお、VMware vSANはVMware Horizon のAdvanced以上のエディションに標準で付いてきます。

horizon-use-handling_006

おすすめ資料ダウンロード

最新の「課題を解決」

人気の記事

関連情報

TOP