課題を解決

VMware Cloud Foundation が解決する企業課題 〜 IT インフラ変革のユースケース(1/2)

2021/01/26

VMware Cloud Foundation とは、VMwareの掲げるAny Cloud Any Application Any Deviceというビジョンにおける、Any Cloudを実現するためのアーキテクチャ・ソフトウェアパッケージ・サービスです。オンプレミスのSoftware Defined Datacenter(SDDC)化を容易にし、VMware Cloudの基盤としてオンプレミスとパブリッククラウドで一貫性のある運用を可能にします。それでは、VMware Cloud Foundation は現実に企業ITが直面する課題の解決にどう役立つのでしょうか。このページでは具体的な課題やユースケースを通して、VMware Cloud Foundation の必要性と企業ITの未来を探ります。

VMware Cloud Foundation の強み

まずは、VMware Cloud Foundation の特徴について復習しましょう。VMware Cloud Foundation の強みは、以下の3つのポイントに集約することができます。

導入の簡素化・自動化

VMware vSphere®、VMware NSX®、VMware vSAN、VMware vRealize®によるSDDCのフルスタック環境を自動セットアップできます。セットアップはVMware Validated Design™に基づくので、設計工数を大幅に削減しながら用途に応じたシステム毎の環境(ワークロードドメイン)を迅速に構築することができます。

運用の簡素化・自動化

自動セットアップされたVMware Cloud Foundationを構成するコンポーネントのソフトウェアアップデートを、依存関係を考慮しながら自動的に行うことができます。アップデート後のテストも自動化され、大幅に工数を削減できます。製品毎の定期パスワード変更の自動化や、わずか数クリックでのリソース増設・縮小など、その他にも運用管理の負荷を削減する機能が多数搭載されています。

様々な導入方式を選べる

VMware Cloud Foundation は、プライベートクラウドとパブリッククラウドの双方でSDDC基盤として利用されています。つまりVMware Cloud Foundation を、オンプレミスのデータセンターでプライベートクラウド基盤として利用することもできれば、パブリッククラウドからサービスとして利用することもできます。もちろんアーキテクチャの一貫性を生かして、ハイブリッドクラウド環境を構築することも容易になります。

VMware Cloud Foundation が解決するインフラ運用の課題

これらの強みは、具体的にはどのような課題に対して有効なのでしょうか。まずは、企業のITインフラが抱える課題の解決についてご紹介します。

典型的な例としては、サイロ化したプラットフォームが増えたことによる運用負荷の増大が挙げられます。従来の基幹系・情報系に加えて、データ解析やIoTなどの新しい用途が生じていますが、用途に応じてパブリッククラウドなど新しい基盤を利用するようになると、それぞれの特性に適した運用が必要となり業務の負担と複雑性は増えてしまいます。プラットフォームが乱立すると、リソースの融通も難しくなります。例えば新しいアプリの導入のため稼働率の高い基盤から低いものへ移し替えをして余裕を作ろうとしても、ハードウェアの互換性や接続規格の違いがネックとなり容易に移動することができません。そのため、結局新しいデータセンターを作ることになり、リードタイムと追加コストが大きくなってしまいます。さらにプラットフォームのサイロ化は、ライフサイクル管理の複雑化も招きます。システム更改の際も互換性確認やデータの整合性の確保に莫大な時間を取られ、遅々として進まないといった状況になりがちです。

VMware Cloud Foundation は、これらの課題をSoftware Definedなインフラ、つまりSDDCで解決します。ハードウェアを抽象化すれば、デザインと設定の共通化が可能になり、環境を標準化することができます。環境が標準化されれば、ソフトウェアによる各種作業の自動化が容易になります。仮想化のメリットをデータセンターのあらゆるコンポーネントに活かすことができるので、リソースの柔軟性が高まり、迅速にリソースを調整したり、一瞬で新しい環境を構築したりすることができます。リソースそれ自体も標準的なx86サーバーで拡張できるようになり、ハードウェアの規格や互換性の検証に悩まされなくなります。パッチ適用やアップデート及び検証作業なども自動的に行われます。すなわち、導入と運用に関わる作業の多くが、VMware Cloud Foundation の標準化されたアーキテクチャのもとで自動化されることで、大幅にシンプルになるのです。

さらに、これまでに比べ容易に環境を常に最新の状態に保つことができるため、セキュリティ強化にもつながります。

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