課題を解決

わかるSRM(VMware Site Recovery Manager)(1/4)

2022/11/03

近年では、毎年のように全国各地で自然災害が頻発し、甚大な被害が発生していることを受け、企業ITの災害時の復旧に関して改めて検討をされている企業、IT担当者も多いのではないだろうか。

本記事では、vSphere基盤上の仮想マシンに対し、被災時のシステム復旧を自動化し、短時間での業務復旧を実現する、 VMware Site Recovery Manager(以下 SRM)に関して紹介する。


目次


一般的なITの災害対策

災害対策システムの導入にあたっては、RPO(Recovery Point Objective:目標復旧ポイント)、RTO(Recovery Time Objective:目標復旧時間)の検討が必須となる。RPO、RTOともに短時間での復旧を目指すと、高度な技術や製品が必要となるため実現に必要なコストは非常に大きくなる。 そのため、企業に与えるインパクトの観点から、システムの重要度、かけられるコストを検討し、RPO、RTOを決定することが必須である。 短時間のRPOを実現するソリューションとして、現在最も主流なのはストレージアレイの機能によるレプリケーションである。ネットワーク環境次第で、ほぼリアルタイムのコピーを実現することも可能である。 一方、短時間のRTOを実現するためには、従来の物理環境の場合、被災時の復旧マニュアルを整備し、対応しているケースが一般的だった。このマニュアルには、誰が、どのような手順で復旧させるのかを予め決めておき、それに従って手作業で復旧させるというものである。

VMware vSphere基盤における災害対策

VMware vSphere®基盤上の仮想システムにおいてもこの2点は例外ではない。RPO=データの保護に関しては、仮想環境でも物理環境と同様に考える必要がある。一方、RTO=システムの復旧に関しては、仮想化によって大きく改善することができる。

システムを仮想化しておくことで仮想マシンの複製、移動が容易になるほか、物理サーバに依存せずにシステムを稼働させることができるようになるため、データの保護ができていれば、被災時のシステム復旧の効率、負荷が大幅に軽減される。そのため、仮想化を導入することで一定の災害対策とすることができるということである。実際、災害時への対応を目的として仮想化を導入したというユーザも多い。
近年、基幹システムを含めた多くのシステムの仮想化が急速に進んでいるが、被災時の復旧を、より短時間、より低コストで実現することが同時に求められている。

以下、vSphere基盤上の仮想マシンに対し、被災時のシステム復旧を自動化し、短時間での業務復旧を実現する、 VMware Site Recovery Manager®(以下 SRM)に関して紹介していく。

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